YOKOGAO

■脳科学部会長■
工藤典雄(くどう・のりお)
 1966年、千葉大学医学部卒業、1987年より筑波大学基礎医学系生理部門教授。1994年から96年まで筑波大学副学長を兼務。
 哺乳動物の脊髄における運動制御のメカニズムについて、主として生理学的手法を用いて研究している。脊髄は中枢神経系の中でで最も入出力に近く、脳の動作の基本原理を知る上で最適な部位。最近は特に、胎児における脊髄神経系の発達・分化に興味をもち、実験を進めている。今、隆盛を極めている脳の分子生物学や高次機能とはかけ離れた分野の研究だが、システムとしての脳を理解するためには、小さな基石の積み上げが大事と考えている。

アカデミー事業へのひとこと:
 「それぞれの研究がますます深化し、また研究者が競争的な環境に置かれている現在、異分野の研究に興味を持つことは極めて難しい。事業の推進に創造的視点が必須であろう」