YOKOGAO

理事長
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江崎玲於奈(えさき・れおな)/財団法人茨城県科学技術振興財団理事長、つくば国際会議場館長、芝浦工業大学学長
 1947年東京大学理学部物理学科卒。神戸工業、東京通信工業(現ソニー)、米国IBM T.J. ワトソン研究所を経て、1992年筑波大学長。1998年より財団法人茨城県科学技術振興財団理事長。1999年4月よりつくば国際会議場館長、2000年4月からは芝浦工業大学長を兼務。
多年にわたり半導体物理学の分野できわめて卓越した業績を挙げ、特に1957年、量子力学のトンネル効果をエサキ・ダイオードにより固体中に検証した業績は、物理学上のきわめて重要な発見である。この「半導体におけるトンネル現象に関する実験的発見」に対して、ノーベル物理学賞(1973年)と文化勲章(1974年)が授与された。また1969年の人工超格子の提唱は、固体物理学の新分野を開拓することに貢献し、世界における半導体研究者の約半数がこれに従事するといわれるほど、大きく発展することになった。この功績により1998年、日本国際賞を受賞。このほか米国物理学会国際賞、米国IEEE協会最高栄誉賞など受賞多数。1998年には勲一等旭日大綬章を受章。理学博士。
 日米両国の社会と文化についても積極的に発言し、国際間の理解の増進に貢献してきた。 1992年に筑波大学長に就任してからは、筑波大学の改革・活性化のみならず、日本学術振興会、大学審議会等において活躍し、広く日本の大学及び科学研究の活性化に貢献してきた。1999年6月以降、日本新事業支援機関協議会JANBO会長としてベンチャー創出につとめ、また2000年3月以降は首相の私的諮問機関である教育改革国民会議座長として教育問題に取り組んでいる。
 主な著書に「創造力の育て方・鍛え方」(1997年・講談社)、「個性と創造」(1993年・読売新聞社)、「個人人間の時代」(1988年・読売新聞社)、「創造の風土─ニューヨークから」(1987年・三笠書房)等がある。